えーと・・長丁場でしたので、何から書けばいいのだろうという感じなのですけど、まず単純に思ったことから行きましょうか。
例えばなんですけど、私がセール全体を通して第2希望だった最終日のデュランダル産駒。この馬は、700万円の御代からがんがん競りあがって1000万円を超えていったのですけど、食わしこんだりして立派な馬体にしてきたという馬ではありませんでした。こういう馬は展示の時に、少し見栄えで損をするのかもしれませんが、重いわけではないので歩かせてみると動きが機敏です。またよく日焼けしており、変に油がのってないので健康そうに見えます。
買う方からすると「売るためにいじられていない」という安心感がある上に、元々その馬が持っている素晴らしい素質が表面にでてきており、それで高く売れたのだろうと想像できます。
言ってみればセール上場馬としては非常に理想的な馬であったと思います。生産者も買った馬主もハッピーな結果となるわけですから。また、私みたいな御代一声だけなら行こうと思っていたような客も、以後、この生産者の馬は重点的に見たほうがいいと好意的になるでしょうから、副次的な効果もあります。
この一件で私が思うのは、「この程度のことは素人でも分かる」という事です。
別に自分を卑下するほど、私自身、馬のことを勉強していないとは思いませんが、客観的に見ると、私は馬主になってたかだが4年程度のズブの素人です。昔に比べると、馬の購買がどのようなものか理解してますから、もう人に騙されるとか、人の意見をどう取捨選択すればいいのか等で困るほど軸はブレなくなっていますが、それにしても、少なくとも玄人ではありません。元々、馬券買いとしての能力が高い上に、真剣にやってきていると自負していますから、その辺の競馬を始めて5年とかいう馬券も当たらない人達には負けない自信がありますけどね。
前振りが長くなりましたが、まず最初に思うのは、ぶくぶくと太ったブロイラー馬の重そうな見た目の馬を「おー、こりゃ立派な馬体の馬だな」なんて思うやつは現実的に素人でもいないのだから、そんな無駄な事は辞めたほうがいいということです。その馬自身が良い素質を持っていたとしても、スポイルされてしまってむしろ逆効果だと思います。昼夜放牧で日焼けしてて、かつ引き締まった馬体で出てきている馬の方が好感されると思います。
というかですね、根本的に生産者の人って勘違いしてるんですよね。
あのね、馬を高く売るのに必要なことで、今一番やらないといけないことは、馬をどうこうする事じゃなくて、「客を増やす」ことなんですよ。客さえ増えれば、欲しい馬が被るケースも増えるから値段も上がるんです。
毎度の事ながら、Netkeibaでコラムを書いている輩の生産者がボンクラな記事を書いていますが、現実を客観視出来ない上に、生産者業界全体を良い方向に向かわせようという気概もないのに、あたかも馬が高く売れないのは客の問題であるかのような愚痴だけこぼしてるような阿呆はさっさと廃業すればいいんですよ。よく毎セールごとに、あれだけ的外れなインプレッションを書けるものだと心底飽きれてしまいます。
例えばですけどね、JRAでも地方競馬でもいいんですけど、馬主免許の制度をなくして「供託金制度」を導入できれば、市場の雰囲気もガラッと変わると思いますよ。
法的には「継続的に調教師へ馬を預託できる経済力があること」、これしか書かれていないわけですから、「じゃあ、あらかじめ400万円供託しておきます」、これでこの問題もクリアできるはずです。不払いがあれば、その供託金から支払いを行えばどう間違っても問題はありませんから、年収だの財産だのはチェックしなくても済むという事です。
これによる恩恵は大きいですよ。
そもそもが、かずら先生みたいに毎年5頭とか馬を買える人なんて、そんなにいるわけがないのです。一方で、収入が安定しているわけではないが、ある年だけ凄く儲かって、税金の支払いの関係もあるし、今年なら馬を買ってもいいなという層はかなりいる事でしょう。海外なんかもそうですけど、馬主に毎年一頭は馬を持てというのが無茶な話であって、自分が持ちたいときに一頭だけでも持てるようにすれば、それだけで馬好きで健全な馬主をたくさん産むはずです。
馬主が増えれば、みんな最初の一頭をどうにか買いたくなりますから、普通に馬を買いますよね。実に単純な理屈です。
先日に、ちょっと書きましたが、サマーセールは20頭に1頭ぐらいはかなり良い馬が混じっています。これは脚が曲がっているとか、デビューすらできないような最低の馬はそんなにいません。というか、Ocean of Tearsとか、結局脚の問題で全然レースにでてこれなかったわけで、私もあんな馬をよく10万ドルも出して買ったなと思うほどで、セール全体の馬の質ということで言えば、生産者の人はもっと堂々と胸をはっていいはずなんですよね。
馬主が増えるというのは、競馬サークル全体にとっても大きな利潤を生みます。
馬主さん本人、その家族、その友人etcなどが競馬好きになって馬券も買うでしょうし、その友人の友人も競馬に引き込まれるかもしれません。外に向いた競馬システムがなければ、業界全体の活性化に繋がらない一面もあると思います。
今、海外居住者の馬主資格うんぬんの議論がされていて、JRAなどから生産者組織へ説明などがあるそうですけど、その場で、「海外より国内の馬主を増やすようにせーよ、このヴぉけが」とか言って役人にペットボトルでも投げてやればいいんですよ。
なんかもう、全然サマーセールの総括になっていませんが、とりあえずの感想としては、「サマーセールなんてろくに馬が売れないアホらしいセール」という先入観は間違っていて、「良い馬はいるが、需給環境のせいで全然馬が売れない寂しいセール」という感想をもったというところでしょうか。
あと、客のガラがあんまり良くないっすよね(笑)。
客のうち、かなりの人が生産者に敬語もつかわずぶっきらぼうに話をして、その間、生産者の人は礼儀正しくペコペコしているシーンをよく見かけました。やはり、こういうシーンを見ると、カタログの角をガツンとその客の後頭部に突き刺してやりたくなります。
まぁ、チームかずらの面々と岡田総帥などは、勿論、その辺りの社会的な一般常識は守ってますけど、あんな非常識で程度の低い馬主連中を弾く意味でも、新たな馬主獲得を目指す生産者組織の決起というものが必要なのではないかと思います。
投稿者 Jyoukan : August 24, 2008 12:02 PMその通りだと思います。