July 23, 2008

セレクションセール2008

お世話になっているかずら先生とボレロ先生も購買に成功されたようで、高額馬も結構出ているようですし、良いセールだったようです。有名馬主の方も多数落札されてますしね。

私も勉強をかねて、事前に何頭か絞っていたのですけど、一番面白そうと思っていたのは、

124番:父:ゴールドアリュール 母:シェナンドアリバー
http://www.hba.or.jp/catalog/20080701/pdf/jp/20080701-01-0124-J.pdf
http://www.hba.or.jp/catalog/20080701/pic/20080701-01-0124.jpg

この馬でした。

ゴールドアリュール産駒なのですが、ヌレイエフ系の特徴がよくでた馬体をしていて、画像解析ソフトで浮かび上がってきました。

http://www.jbba.jp/stallion/stravinsky/index.html

これはストラヴィンスキーのWebですが、写真を見比べると傾向が確かに良く似ています。額の星と顔まで似ています。ゴールドアリュールの母父がヌレイエフなので、どういうわけかその影響が濃くでたのでしょう。もしくはニキーヤがこんな馬なのかもしれません。

ヌレイエフは、20世紀の馬の中で最も運動神経に秀でた馬と言われていて(ラフィアンの受け売り)、名種牡馬にして名ブルードメアサイヤーです。ストラヴィンスキーもヌレイエフと良く似た馬体をしているのですが、吉田善哉語録に「その種牡馬のそっくりさんを買うのではなく、その種牡馬の産駒で活躍した馬のそっくりさんを買え」ってのがあります。この場合、凄くイレギュラーとはいえ、ヌレイエフ系の活躍馬にして種牡馬として成功しているストラヴィンスキーと似ているというのは面白いのではないかと思いました。

実際には、気性とか体質とか色々問題が複雑に絡むので、だから走るというわけでもないのでしょうけど、牝馬なので、無茶な値段はつかないと思われますし、結構ねらい目っぽいのではないかと。繁殖としての価値も、そう悪いものではないと思われます。

祖母のアリシーナは吉田勝巳さんが買ってきた馬で現在もノーザンファームにいて、母馬のシェナンドアリバーは息子さんの俊介さんの勝負服で現役時代は競争しています。想像するに、この母馬の出来は決して良くなかったけど、投売りはせずに繁殖として残すために自分達で走らせようとしたのだと思います。中央でなく道営で2戦だけさせて見切ってますから。現役時には440kgで走っていて、多分小柄な牝馬で、華奢だったのでしょうね。

他の調査からも、4代母が名牝というこの血統にはこだわりがあるという事が推察できます。祖母の初子もノーザンファームにいて、その産駒を金子氏が持ってたりしますから。母の兄弟は、他に森厩舎に行ってるような馬もいるので、血統のレベルは高いというか牧場では一定の評価をしているという事があわせて分かります。もしかすると、売主が浦河の牧場になってますが、実際のオーナーはノーザンファームかもしれませんね。父も社台のゴールドアリュールですしね。

彼らは、本当に抜け目がないので、近親を多数扱っていて牝系の傾向については把握してるでしょうから、それで売りに出すという事は、状況的には美味しくない可能性もあります。ただ近親の活躍馬は、全部社台とは関係のないところ(ウィンとかですし)が所有してますし、あまり執着してない可能性も一方ではあります。

あと、Key to the Mint(リボー系には珍しいダートのスプリンター)、Alyshiba(スタミナ色の強いダート血統)、ホワイトマズル(欧州のステイヤーですが、ダートの活躍馬多し)ときてるのですけど、ノーザンは近親の繁殖にやたらとダンスインザダークをつけていて、最初は大物のステイヤー狙いという配合を徹底していたみたいです。理由はなぜかは分かりませんけど、それでダイヤモンドS.の勝ち馬をしっかり出しているわけですから、さすがというかなんというか・・・。

しかし最近になって、4代母がマザーグースS.の勝ち馬という由緒正しいダート血統のせいか、フレンチをつけたりもして、それでオーギュスト(故障しましたが素質馬でした)を出したりしてるので、サンデーのダートGI勝ち馬だったゴールドアリュールというのはさもありなんという配合です。結局、ダート血統と見抜いて放出したのかもしれませんね、彼らにとっては芝の方が重要でしょうから。ダートでこつこつ稼ぐ馬と考えると、牡馬の方がいいですから、売りにだした原因は「ダート血統の牝馬だから」これか「初仔なので小柄」ここら辺りと読みました。

さて、実は、セレクトセールでのコメントで、「あんたは馬を見て評価しているのか?」というお叱りのコメントを頂いたのですが、勿論私は見ていません。行ってないと書いてるわけですから、見ているわけがないのです。

ちなみに、私は昨年のセレクトセールには実際に行って数頭をじっくり見ましたが、その時は評価を書いていません。また、コメントで、「この馬はどうでしたか?」と聞かれた記憶があるのですが「見てないので答えられない」と答えているはずです。

このゴールドアリュール産駒の件もそうですが、これらは全て「私の妄想」です。そして、妄想だという前提があるからこそ好き勝手書けるんですね。実際に馬を見に行ってじっくり検討して「こんな馬はダメだ」なんて書いたら、それは営業妨害ですよ(笑)。

個人的には、産まれてから定期的に見ているならともかくも、セール開催前の数日という、ごくごく一片の時期を切り取っただけで、しかも作られた馬の姿を見せられているのに、それでその馬の全体像を把握した気になってるなら、それこそド素人もいいとこだとも思うのですけど。

まぁ何はともあれ、見にいけなくても、今の時代は、かなりの情報を事前に仕入れる事ができるのですね。そして、そういった事前に調査した馬達が、今後どういう競争成績を残すのかを追う作業は勉強にもなりますし、馬主としての楽しみの一つと言えることもできるのではないでしょうか。

「馬の購買」という壮大なテーマに対するアプローチというのは、人それぞれで、私は私の購買スタイルを構築しつつあるという事です。

このゴールドアリュール産駒は、なんか欠場だったみたいなんで、サマーセールにでてくるなら再度注目しようと思います。売られずに俊介氏の勝負服で走ったら、それはそれでまた注目という事ですな(笑)。

投稿者 Jyoukan : July 23, 2008 12:22 AM
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