先日のエントリーで、「農林水産省は一体何をしているのだろう?」と書きましたが、どうやら彼らは一連の馬インフルエンザ問題への対処ではなく、機動戦士ガンダムについての情報公開という仕事をしていたようです。
あえて言おう、カスであると!
さて、そんな日本の農林水産省をよそに、オーストラリアの農林水産省は、馬インフルエンザが国内で発生した際のシミュレーションに基づいた防疫体制マニュアル「Operation Pegasus」を粛々と実行しているようです。
違反した場合には罰金をともなう馬の輸送禁止措置、厳重な感染地域の隔離など基本的な防疫体制は勿論のこと、先日Noreasterの管理責任者であるPerlinさんのところにも届いたそうですが、繁殖牝馬の所有者に対する臨時アンケート、相談ダイヤルの設置など細かい所もきっちりケアしているようです。
やることをやってから競馬を開催する分には問題ないでしょうから、元気な馬達だけでオーストラリアの競馬は開催されるでしょう。
んー、まー、農林水産省がガンダムの解説を一生懸命しているのに、私がインフルエンザに関する事を、あーだこーだ書く必要性というのは無いのかもしれませんが、ここで日本の方に話を戻しますと、まず明日発表される出走登録馬に対する全頭検査では、おそらく先週より低い陽性率が示されると私は予想します。それは時間の経緯とともに、そろそろ沈静化の方向に向かうはずだという事もありますが、馬の移動禁止措置が取られてから日数がかなり経っていますから、もう感染するなら既に多くの馬が感染しているはずで、今週頭の段階で発症していないというのであれば、そんなに無茶苦茶な陽性反応は出ないだろうと思うからです。
もっとも、先週末の開催で競馬をした馬達は、きっと相当数の馬達が新たに感染したと思うのですけれども、それらの馬達は連闘しない限りは今週の検査対象馬から外れるわけで、競馬をしたせいで新たに感染した馬達が陽性率を上げる心配はないということになりますね。新規に感染した馬でなければ発症はしないわけで、新規感染馬を上手に検査対象から外して、免疫を持った馬を増やしていくという点において、これは実によく考えたといいますか、JRAがここまで考えて競馬開催を強行したのであれば、悪知恵だけは働くということになりますね。
でもですね、じゃあ、これでこれから競馬開催については問題がなくなり、事態が早期に収拾するかというと、それはそうじゃないんですね。インフルエンザの影響って、病状とかだけが問題なわけではないだろうと思うからです。
まず、移動ができないという事は、体調を崩した馬を放牧に出せないという事になりますし、獣医もインフルエンザの検査で疲れているでしょうから、通常の仕事に支障をきたしているでしょう。これらの事からでも分かりますが、要するにインフルエンザが馬の健康にあたえる影響というのは、病状だけが問題なのではないのです。この状態で、馬の健康管理を万全に保てるというのであれば、休養牧場や獣医なんていらないという事になってしまいますよね。
調教による調整も難しいでしょうし、熱発した後の後遺症という問題もあるでしょうから、今のままでは馬の移動が解禁されない限りは、いつかJRAも出走馬不足という事態に陥る可能性があります。そして、シビレをきらして移動が解禁となった際、今度は休養牧場から戻った馬達、それもオープン馬の有力どころにインフルエンザの感染が確認されるという事になります。
競馬開催を行うことで感染を拡大させないのか、終息を長引かせることはないのかといった観点でいうとですね。まず、開催を行う事で、感染は拡大するというのは既にもう書きましたよね。陰性馬と陽性馬が一緒にレースをするわけですから出走馬は勿論のこと、競馬場に集まった人間にもウィルスは付着しますから、その人たちがあらゆるところにウィルスを運搬して広範囲にウィルスが広がるという事です。
次に終息を長引かせるか?という事で言うと、そんなもん長引くに決まってるじゃないですか(笑)。少し考えれば理解できると思いますが、インフルンザが沈静化するまでのスピードというのは「感染した馬が少なければ少ないほど早い」のです。1頭だけの感染であれば、2週間程度で新たな感染の心配はなくなるでしょう。100頭だったらどうですかねぇ・・・10頭づつ1週間でかかっていったら計算上は11週必要ということになりますね。
感染拡大防止策も十分に取らずに早期に終息するか?って、それはさすがに「頭おかしいんですか?」って話だと思いますよ。
お疲れ様です。
日本では北海道でのインフルエンザの確認もされているようですが、まだ馬の移動は禁止されていないようですね。自粛となっているようですが。。。
予防接種はされていない、生後数ヶ月の当歳や、今年配合された繁殖など、リスクが高い馬を扱っていることを生産者も分かっているとは思うのですが、牧場関係者や政府機関の危機感は、海外にいる私にはあまり感じられませんが、現場ではどのようなのでしょう。
人や馬具にてもウイルスが運ばれると、オーストラリアでは獣医さえも緊急以外は馬がいる施設への出入りは禁止されています。
早く解決して欲しいですね。
Posted by: your angent : August 30, 2007 09:23 AMこんにちは。
北海道では、一度輸送禁止措置が取られたのですけど、早々に解除されました。理由は「沈静化した」という事ですが、根拠については示されていません。多分、同様に9月の2週目頃には、沈静化したか否かに関係なく、諸事情で競走馬の輸送禁止措置が解除されるでしょう。
生産の現場がどのような捉え方をしているのかは私には分かりません。生産者の方のBlogを見る限り、症状は軽いので感染しても大丈夫と考えているのかもしれません。ノーザンファームなどの大牧場は、ワクチンの接種などに努めるようです。
解決はいつかはするのですけど、それまでの時間経過にともなう状況の変化が問題なんですよねぇ・・・。